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【特集】映像ディレクターに聞く、実写映像の強みと弱みとは?・後編

こんにちは、ジーアングルの森です。
今回はジーアングルのチーフ映像ディレクター・新郷へのインタビュー記事【後半】をお送りいたします。

前半では広告面での【実写映像の強みと弱み】をテーマにお送りいたしましたが、
後半は最近感銘を受けたミュージックビデオのご紹介や今後のビジョンを語ります。

後半もインタビュアーを努めるのはジーアングル社長室室長の田島です。
私では引き出せない新郷の素顔をどんどん引き出してくれました。

それではインタビュー記事後半、いってみましょう!!!
前半記事をまだご覧になっていない方はぜひ【こちら】もご覧ください。

新郷佑太01

目次

「どうすれば他と違うモノになるか」を考えるんですね

ーーそもそもですけど、各企業様は、なぜ自社のPRに「映像」を選択されているんでしょうね?

やはり傾向としては、「わかりづらいものをわかりやすく伝えたい」ってことですよね。映像が一番そこに強い、と感じていらっしゃる方が多いです。あとはTwitterやFacebookなど、SNSでマルチに拡散させるために映像を使いたい、とか。だいたい目的は似通ってきてしまいますから、映像の中身もそうならないように、面白くなるような企画を考えますよね。

ーー数年前に、とあるタイヤ販売店のWeb動画が世界中でバズった件があって、ああいう尖ったモノを発想できる企画力と、それを通せる企業側の攻めのスタンスって素晴らしいですよね。

実際に僕らも、そういう攻めの企画を出してないわけじゃないんです。でもなかなか通らないんですよね……(笑)。ちょっとまだ実力不足なんでしょうね。精進したいと思います。

ーー映像制作者として日々心がけているインプットとかってあったりしますか?

僕の場合はですけど、大学時代から「人と同じものを作っても意味がない」という教育をこっぴどく受けて、それが当たり前だと思っていて。映画とかの芸術作品だったら同じものが二つは存在しないじゃないですか。巷には存在しないものを作らなきゃいけない、というのが根底にはあります。なので「どうすれば他と違うモノになるか」を考えるんですね。コレがこうだと同じだけど、こうすれば違うモノになるんじゃないか、とか。そういう分析みたいなものはよくしてますよね。どんな映像を見るにしても「コレがこうなったら面白いのに」といった発想になります。「あぁ面白かったな」という、ただ享受するだけの状態にはならないですよね。

ーークリエイターはどんなジャンルでもそうやって作品を受け止めてる傾向は強いですよね。分解して見るクセが付いているというか。

そうですね。そういう見方を繰り返していく内に、必要な機会でアイデアがポッと出てくる。それを「引き出し」って言ったりするのかなぁと。でも、とりあえず『OK GO』とかは見ちゃいますよね(笑)。

OK Go【youtube】

ーー手法として、やっぱり観ちゃいますようね、こういうのは。これとかも。

OK Go【youtube】02

これも好きですねぇ。じゃあ同じことができるかって言われたらとても難しいんですけど(笑)。でもここから、自分だったらどういうアプローチができるか、とかそういう発想を延々考える感じですよね。

OK Go【youtube】03

ーー最近の映像ですと、米津玄師さんの『Lemon』のMVが正方形なのは……

Twitterで観てもらうことを意識してるのかもしれないですよね。

米津玄師 MV「Lemon」【youtube】

ーー16:9の比率に見慣れてる今からすると、とてもスタイリッシュに見えるから不思議ですよね。あとは、ちょっと前ですけどlyrical schoolさんの『RUN and RUN』のMVは悔しかったですよね。(※ぜひスマホで見てください)

RUN and RUN / lyrical school【youtube】

これは確かにやられた!と思いましたね。

ーーもちろん手が込んだ、とても練り込まれた作品なんですけど、こういう「着目点から生まれる一工夫」が基盤になってるアイデアを見ると、やられた!悔しい!ってなりますよね……。

岡崎体育さんのミュージックビデオも衝撃でしたし。

岡崎体育 『MUSIC VIDEO』【youtube】

ーーあれは制作者としては、ちょっとイラっとしたりはしないんですか?(笑)

いや全然。爆笑しながら見てました(笑)。めっちゃ面白かった。

ーーところで、自分が作った映像がCMなりWebなりに流れたときは、ちゃんと自分で見に行く派ですか?

実はあんまり見ないんですよね……。もしかしたら良くないことかもしれないですけど「もっとあぁしたかったな、まだここが甘いな」っていうポイントが見えてしまうので、ちょっと悔しくなっちゃうんですよ。

ーー契約上、そんな新郷さんの実績をブログ上でお見せできなくて、読んでいただけている方には申し訳ないんですけど、MVはどうですか?です。ラビッツの『うさぎストリーム2』なんかは?

デスラビッツ『うさぎストリーム2』【youtube】

あれもVコン(※絵コンテの映像バージョン。目安となる資料映像などを編集して、完成映像をイメージしやすくするもの)の方が面白かったでしょ?(笑)

ーーたしかに。あのVコンは最高でしたね(使用している映像の権利問題でアップできません……)。

あれ、いずれMADとして出したいんですよね。

もっと「見て楽しめるモノ」って提供できると思ってるんです

ーー今後はどんなものを作って行きたいですか?

もっとエンタメの制作に寄って行きたいんですよ。別に企業様からのお堅い映像はお受けしない、ということではなくて。そういう案件でも、もっと「見て楽しめるモノ」って提供できると思ってるんです。それには、今日話したみたいに提案力も必要ですし、実績が無いとご相談もしてもらえないですから、そこを頑張っていきたい。ジーアングルもエンタメの会社ですし、そもそも個人的にも映像をやりたかったのって、エンタメをやりたかったからだし。表現の世界に居る以上、世の中に良い影響を残していきたいじゃないですか。

ーー根源としては、ほとんどのクリエイターがそう思ってますよね。

なので、例えば「企業の紹介ビデオ」って響きだけだと、とてもお堅く感じちゃうし「見せられるモノ」って感じがするじゃないですか。そういうった映像でも、やっぱり楽しんで見てもらえるようにしたい。それができる制作集団だぞ、という見せ方をしていきたいですよね。

ーー個人としての野望はどうですか?

世の中を変えたいな、とは思ってます。もっと世界が優しくなればいいのに、って最近よく思うんです(笑)。ずいぶんドリーマーなことを言っているように聞こえちゃうかもしれないんですが、僕の映像の師匠がよく言ってた言葉で「政治で世の中は変えられないけど、芸術で世の中は変えられる」っていうのがあって。そういうことですよね。それこそ、究極的には映像ではないかもしれないですけど、何かしらの表現でそういうことができるようになりたいです。

ーー壮大だけど、とても新郷さんらしい、優しい野望ですね。今日は長時間ありがとうございました。

ありがとうございました!長々と喋ってしまいすみません(笑)。今後ともジーアングルの映像制作をよろしくお願い申し上げます。

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新郷佑太(しんごう ゆうた) 1983年2月15日生

文教大学情報学部広報学科で、佐々木昭一郎氏に師事。
2005年にテレビ番組制作会社へ入社。
朝日放送「たけしの本当は怖い家庭の医学」のアシスタントディレクター/ディレクターを始め、地上波教養・バラエティ番組を中心に制作業務を行う。
2008年にフリーランスに転身。
映画やドラマの助監督から、CSの将棋番組のディレクター、Web番組の演出まで幅広い制作活動に当たる。
ジーアングルへは2012年に入社。
企業のサービス紹介映像やソーシャルゲームのPV、ミュージックビデオ等の幅広いディレクションを年間60本以上手掛ける。

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インタビュアー・田島大樹(たじま だいき) 1981年3月7日生

25歳までアマチュアバンドで鳴かず飛ばずの日々を過ごした後、楽器店に5年勤務。
複数店舗の店長を務め退職し、1年ほどフリーのライターとしてサッカー誌・映画誌に寄稿。
ジーアングル入社後は人事・広報・マーケティング・新規事業などをマネジメント。
アイドルグループ『です。ラビッツ』(G-angle Records)の臨時プロデューサーも歴任。
人に話すと引かれるほどの低学歴。

いかがでしたか?

前後半の2部に分かれる長編インタビューでしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
今回の記事ではお伝えできませんでしたが、ジーアングル映像制作チームではそれぞれが新郷のようにお客様に寄り添い、いち制作会社としてだけでなくお客様のパートナーとしてご希望を叶える提案をできるよう日々精進しております。

映像がご入用の際は選択肢の一つとして「ジーアングル」をお忘れなく!

問い合わせ

ぜひ攻めの企画を!というお客様も、ご連絡いただけますと幸いです。

それでは今回はこのあたりで失礼いたします。
引き続きジーアングルを宜しくお願いいたします。

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