近年、デジタルサイネージによるマーケティングが注目されています。その事実を物語るように、街中ではたくさんのデジタルサイネージを見かけるようになりました。
そこで今回は、これまでにデジタルサイネージ動画をマーケティングに用いた、興味深い活用例をいくつかご紹介します。
インタラクティブな活用例
大型の画面に動画コンテンツを表示するデジタルサイネージ。そのインパクトだけでも、マーケティング効果は相当なものです。しかし、デジタルサイネージのマーケティング効果は、インタラクティブな機能と併用することによって大きなシナジーを生み出します。
■気温・年齢層・性別でおすすめ商品を変える「次世代型自動販売機」
2010年頃からデジタルサイネージを搭載した「次世代型自動販売機」が増えてきています。タッチパネルで商品選択ができるだけではなく、その日の気温や、前に立っている人の性別・年齢層を認識して、ディスプレイに表示するおすすめ商品を変えるのが最大の特徴です。
■「つられアクビ」を誘発するデジタルサイネージ
ブラジルのコーヒーメーカーが、デジタルサイネージを用いた興味深いマーケティングを行いました。ディスプレイに、人が近づくとアクビをするという動画を表示しました。実は、この映像を見て「つられアクビ」をしてしまった人には、試飲用のコーヒーが配られます。アクビをしているのを見ると映像であってもつられてしまう、人間の習性を見事に利用したデジタルサイネージの動画マーケティングといえるでしょう。
■ディスプレイとの距離によって動画が変わる
口臭ケア用品のマーケティングで用いられたデジタルサイネージは、見ている人が立つ位置によって、画面の中にいる人の表情が変わるというものでした。まず、画面の中の人がこちらに気づき、ディスプレイに近づくにつれてこちらに注目していきます。最も近い位置まで到達するとこちらにほほ笑みかけ、サイネージの取り出し口から試供品が出てくるというものです。このサイネージで表現しているテーマは、「人のパーソナルスペースに近づく勇気」。このように、見かけたら試してみたくなってしまうような仕組みは、インタラクティブなデジタルサイネージならではの魅力といえるでしょう。
ARとのデジタルサイネージ動画の融合
スマートフォンアプリの活用で、注目されているAR(Augmented Reality)は「拡張現実」のことで、人間が知覚している現実世界にコンピューターが作り出した映像を組み合わせる技術です。
このARをデジタルサイネージ動画と融合して高いマーケティング効果を生み出した例も存在します。特に興味深い例を以下にご紹介しましょう。
■ゾンビが押し寄せてくるドッキリでドラマをプロモーション
アメリカのバス停に設置されたデジタルサイネージ動画で、テレビドラマのプロモーションが行われました。作中に出てくるゾンビが、突然バスを待っている人たちに向かって押し寄せてくるという、非常にインパクトの強いものです。サイネージの映像はARの技術によって周囲の風景と完全に一致しているのですから、視聴者の驚きは相当なものでしょう。
■恐竜が現実世界によみがえる?
カメラで取り込んだリアルタイムの映像をディスプレイの中の映像と融合できるのも、ARを活用したデジタルサイネージの魅力のひとつ。指定されたポイントに立つと、現実世界によみがえった恐竜が立った人に向かって襲いかかるといった仕掛けも可能です。
おわりに
今回は、デジタルサイネージ動画をマーケティングに用いた、興味深い活用例をいくつかご紹介しました。[aside type=”boader”]デジタルサイネージ動画による「参加する・体験するマーケティング」はユーザーにとって非常に大きな印象を与えることができます。加えて現在は、多くの企業がデジタルサイネージ動画を用いたマーケティング方法を模索している段階であり、その可能性は無限大です。[/aside]自社ビジネスの効果的なマーケティング方法を探している方は、デジタルサイネージ動画による広告展開を検討してみてはいかがでしょうか。