高画質・高音質がスタンダードなゲームの世界。しかし近年は、ソーシャルゲームを中心に原始的でローテクなイメージの、「ドット絵」が再びブームなことをご存じでしょうか?そこで今回は、ドット絵のキャラクターや背景映像を現代のソーシャルゲームに取り入れるメリットや、ドット絵デザインの制作依頼についてご紹介します。
ドット絵をソーシャルゲームに活用する方法とその利点
ドット絵の画像を見て受ける印象は、世代によって違いがあるでしょう。例えば、テーブルゲームや家庭用テレビゲームに親しんできた現役世代やシニア世代にとっては、「懐かしさ」「レトロなイメージ」です。一方、テーブルゲームや家庭用テレビゲームに触れたことがない若者やキッズ世代は、「見たことがない」「新鮮」と感じるかもしれません。
ドット絵は旧世代のものと思われがちです。しかし、高画質・高音質の高いスペックを持つ、3Dゲームとは違う魅力がドット絵にはあります。だからこそ、幅広い世代が親しむソーシャルゲームにドット絵を活用しても、ターゲットは決して限定的ではなくさまざまな世代に対して有効でしょう。
ただ、ゲームの世界すべてをドット絵にしてしまうと、レトロなイメージ一辺倒になる可能性があります。そのため、現代ならではの高解像度映像を主体にしつつ、一部のシーンにおいてキャラクターをドット絵で登場させる方法が多く用いられているのです。
一方、ドット絵で表現されたゲームの世界に、現代風のスタイリッシュなキャラクターを登場させるという、意外性を狙った手法にも取り入れられています。この手法は、旧世代が懐かしいと感じる家庭用テレビゲームの中に、現代のヒーローやヒロインが迷い込んだようなタイムスリップ感をユーザーに与え、好評を博しているのです。
また現在では、ソーシャルゲームを家族みんなで楽しむ家庭も珍しくないでしょう。お父さんやお母さん世代が、子どもたちと昔のゲームで盛り上がれる切り口としても、ドット絵が活用されたゲームは受け入れられているのでしょう。
ドット絵のデザインを制作依頼!注意点は?
【1】「ドット絵は作りが単純だから安価」という思い込みは禁物
「自社のソーシャルゲームにドット絵を活用しよう」と考え、ドット絵の制作を外部の業者へ依頼するとします。この場合、「ドット絵なら2Dで解像度も低いし、料金も安価だろう」と思うかもしれません。ドット絵が3Dと比較して作りが単純だからといって、決して価格が安いわけではありません。クリエイターや業者、制作内容によっても価格帯は変化するでしょう。
さらに、ドット絵には低解像度という制約がある中、多彩な表現方法を取り入れるためには高い技術を持ったクリエイターに任せる必要があります。高いドット絵制作のスキルを持つクリエイターの存在は大切な上、ソーシャルゲーム界でドット絵が「旬」を迎えている今、高品質なドット絵が描けるだけでも高い評価がつくでしょう。それと同時にドット絵デザインを製作依頼するときには、ある程度の料金が掛かることが考えられます。事前見積もりなどでよく確認してください。
【2】ドット絵に必要な「元絵」を大切にする
ドット絵の制作手順では、ドットで構成された絵をゼロから描いていくわけではありません。ドット絵制作の多くは、2Dもしくは3Dの元絵が存在し、それを基にドットを用いて画像を構成しています。つまり、リアル(複雑)なものをシンプル(単純)に作り替えていることになるのです。
また、元絵の提供を依頼元ができるのか、あるいは元絵の段階から制作を依頼するのかによって、価格や納期、打ち合わせの回数などに差が生じます。このような点に留意し、依頼・発注を検討しましょう。
おわりに
今回は、ドット絵のキャラクターや背景映像を現代のソーシャルゲームに取り入れるメリットや、ドット絵デザインの制作依頼についてご紹介しました。
ドット絵のソーシャルゲームが持つ魅力は、分かりやすさと親しみやすさではないでしょうか。あらゆる世代に支持されるソーシャルゲームを目指すのであれば、ドット絵の活用はキーポイントになるはずです。また、制作を依頼する際には見積もりや事前の打ち合わせをしっかりと行ってください。