イラストは、ライトノベルやソーシャルゲームなど、特定のコンテンツにおいて高い訴求力を発揮します。一方で、発注する側としては3Dや実写以上に工数が分かりづらく、料金がイメージできないかもしれません。
そこで今回は、イラスト制作依頼の料金相場や、依頼用途に応じた料金の違いについてご紹介します。
イラスト制作の料金相場とは?
イラスト制作の工数は、担当するイラストレーターによってさまざまです。また、料金設定には、特定ジャンルにおけるイラストレーターの人気などの要素も影響してきます。これらの事実から分かるように、やはりイラスト制作の料金には、各イラストレーター間・制作会社間でかなりの幅があるのが現状です。
株式会社宣伝会議が発表した2013-2014年の「広告制作料金基準表」では、イラスト制作の相場データが以下のように記載されています。
テーマ・カラー:5万円
テーマ・モノクロ:3万円
カット・カラー:1万円
カット・モノクロ:5,000円
「テーマ」とは、ポスター、Webサイトのメインビジュアルなど、大きなサイズで展開されるイラストです。通常、イラストはサイズが大きいほど料金が高くなります。また、モノクロよりもカラーは大きく料金が上がります。これは、制作会社が設定している料金であり、フリーランスのイラストレーターによる見積もりは、これらの40~70%程度です。
用途による料金の違い
前述したようにイラストの料金は、サイズと「モノクロかカラーか」によって変わります。また、他にもイラストの料金に影響を与える要素は多数あります。
料金は制作会社によって異なりますが、イラストの料金には後述のような、用途による違いがあることも覚えておいてください。
ポスター
ポスターは大きなサイズ、カラーで作成されるため、高めの料金が設定されています。加えて、ポスターの場合は構図や背景決めに時間が掛かるため、その工数に応じて料金が上乗せされることが一般的です。相場としては20~100万円と、大きな幅があります。
Webサイト
Webサイトにおけるイラストとしては、大きなメインイメージと小さなアイコンが一般的です。トップ画像の場合はデザイン、構図決めといった工数から10万円程度からが相場となります。小さなアイコンは、3,000円程度から受注している制作会社も多いでしょう。
ソーシャルゲーム
ソーシャルゲームのイラストは、キャラクターのみの場合とキャラクターの後ろの背景がある場合で料金が変わってくることがあります。キャラクターのみの場合は6万円程度からが相場となり、背景が追加されると2万円程度の上乗せがされます。
オリジナルのバーションと違うものを制作する際には、いわゆる「差分」が発生し、1イラスト当たり、元絵の30%程度からが相場です。
また、ソーシャルゲームにおいては大量のイラストを一度に発注することもあるため、制作会社によって、ボリュームディスカウントを提供している場合もあるでしょう。
おわりに
今回は、イラスト制作依頼の料金相場や、依頼用途に応じた料金の違いについてご紹介しました。イラスト制作の料金は、ポスターやWebサイトなど、何のためにイラストを使用するのかによっても変動しますが、大まかな相場はご紹介した通りです。ただし、実際の料金設定は制作会社によっても差があります。イラストレーターが著名な方の場合は、さらに上乗せされることも考えられます。
[aside type=”boader”]フリーランスのイラストレーターをクラウドソーシングなどで探して、直接依頼する方法もあります。ですが、ディレクションなどの手間や費用対効果を考えると、プロの制作会社に相談、発注するのがおすすめです。[/aside]
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