さまざまな便利なサービスが登場していますが、口頭や文字の説明ではわかりにくく、アニメーションなどで解説されている動画の方が理解しやすいと感じる方も多いでしょう。
近年、世界中でアニメーション広告は活性化しており、多言語に翻訳し動画投稿サイトや自社サイトなどで全世界に向けて公開されています。
今回は、アニメーション広告のメリット・デメリットや制作・運用のポイントをご紹介します。
アニメーション広告とは?
アニメーション広告とは、簡単に言うと「アニメーション動画を用いた広告」のことをいいます。
アニメーション広告では動画投稿サイトであるYouTubeを用いるケースが非常に多いです。近年では商品、サービスのPRだけでなく、自社の採用ページにアニメーション広告を出し、人材獲得に力を入れるなどさまざまな活用がされています。
ただし、動画の制作は、出演者のアサイン、撮影、編集などコストと時間がかかります。
またスマートフォンでの視聴というと、移動中などのひと手間に無音状態で視聴される可能性もあります。コスト面でのバランスや視聴シーンなどを想定した際、アニメーション広告は優位性の高い広告といえます。
注目される背景
国内動画広告市場調査によれば、2019年の国内動画市場は前年から141%増加となる2,592億円規模に達する見通しとされています。
また、スマートフォンの普及により、動画広告の視聴はスマートフォン・タブレットなどのモバイルがメインとなっています。そのため、今後も動画広告市場は拡大することが予想され、2023年には5,000億円規模の市場に成長すると予想されています。
参照
アニメーション広告費用
アニメーション広告といってもその内容はさまざまです。マーケティングによって予算や目的は異なります。
ここでは、主なアニメーション動画の制作コストと期間活用シーンについてご説明します。
動画の種類 | 制作期間 | 価格帯 | 活用シーン例 |
ライトアニメーション | 1か月~ | 50万~100万 | MV 商品・サービス紹介 Web広告 |
インフォグラフィックスアニメーション | 1,5カ月~ | 150万~250万 | 複雑なサービスの解説 |
イラストアニメーション | 2か月~ | 150万~300万 | 企業・業務プロモーション映像 |
キャラクターアニメーション(キャラクター制作込み) | 2か月~ | 150万~300万 | 企業紹介 動画広告 |
3Dアニメーション | 3か月~ | 200万~400万 | 長期のPR |
ハイクオリティアニメーション | 3か月~ | 1200万~ | ブランディング 動画広告・CM |
ライトアニメーション
漫画やイラストに動きをつけたイメージで視聴者にわかりやすくサービスを紹介します。単純な商品説明だけでは商品の良さや必要性が感じられない場合に、商品やサービスの必要性を感じてもらう漫画動画にして視聴者にニーズを訴求する場合に多く活用されます。
インフォグラフィックスアニメーション
インフォグラフィックスとは、言葉や数字だけでは伝わりづらい情報を「整理」「分析」「編集」してイラスト・チャート・グラフ・表・地図などで表現したものをいいます。
情報量が多いと、テキストだけだと伝わりづらく読んでもらいないこともあるでしょう。インフォグラフィックスを使用することで難しい説明も、わかりやすく視聴者の理解度を高めることが可能です。
動きを滑らかにするほど手間が増えるため、価格も同様に高くなりがちです。
複雑な商品・サービス、システムの活用方法を紹介する際に使用されています。
キャラクターアニメーション
動きの多い表現にも対応でき、キャラクターを使用したプロモーションなどに活用されています。キャラクターがいなくてもキャラクターから制作してもらうことも可能です。
企業のオリジナルキャラクターを使用し、知名度を挙げることで企業の知名度アップも狙えます。また、研修時に使用できる解説動画を制作しておくことで、毎回同じ説明を人の手で行う必要もなくなり効率アップにつながります。
3Dアニメーション
3Dアニメーションは、「縦×横×奥行き」で構成され立体感がある映像です。実写と組み合わせたり、想像上の世界を再現することができたり、さまざまな映像表現ができます。
ハイクオリティアニメーション
劇場版さながらのアニメーション映像。実写にはない表現や印象的なキャラクターなど、視聴者を世界観に引き込み、ブランディング強化や商品・サービスの訴求ができます。
特に、視聴者に感動を与える点に強みのあるフルアニメーションの映像は、採用活動やブランディングにおいて企業のストーリーに共感を持たれたい場合や話題作りに最適です。
構成や要望などにより金額が上記価格帯と異なることもありますので、制作会社にご確認ください。
アニメーション広告事例
ここでは弊社ジーアングルのアニメーション広告と、その他の有名なアニメーション広告をご紹介します。
・有限会社玉家質店「玉家質店アニメーションCM~託された想い編~」
有限会社玉家質店様より、ジーアングルへ制作のご依頼をいただきました。
質屋という仕事をファンタジーに置き換えたら…というイメージを表現したWeb向けのアニメーション作品になっています。
KAI-YOU.net様にてインタビュー記事も公開されていますので、作品とあわせて是非御覧ください。
・大成建設「シンガポール編」
新海誠がCM監督を務めたことでも注目されたアニメーションCMです。CMの中の「ごめん、同窓会には行けません。」の一言が話題にもなりました。
このCMシリーズは新海誠監督の作風の特徴でもある、繊細な光の表現が目を引く作品となっています。
・レッドブル「翼をさずける」シリーズ
テレビでも放映され、広く認知されているアニメーション動画のCMといえば「翼をさずける」のキャッチコピーで親しまれています。アニメーションというよりかは漫画的なイラストテイストで制作されています。
・森永乳業「かがやく〝笑顔“」シリーズ
コーポレートスローガンである「かがやく〝笑顔“のために」に込めた想いを表現した動画となっています。シリーズ構成で日々の生活や家族や仲間との団らんを通じて、あふれる笑顔を表現した動画になっています。企業理念や事業活動のコンセプトに沿った世界観で想いを映像にしているところが特徴です。
・サントリー「ほろよい」
2022年2月に放送された、新しい「ほろよい」の動画ですが、実写とアニメーションバージョンが作成されています。共通して「ほろよい」のフレーバーをテーマとする6つの部屋で自分時間を思い思いに過ごす女の子の様子が描かれています。おしゃれな世界観がSNSで話題になりました。
アニメーション広告のメリット・デメリット
現在、需要が高まり、注目されているアニメーション広告ですが、メリット・デメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
アニメーション広告のメリット
- サービスや商品のイメージを伝えやすい
口頭や文字の説明では伝わりにくいサービスをわかりやすく伝えることができます。
商品・サービスやブランドのイメージをより鮮明に想像しやすくすることで、特徴を印象付けることが可能です。
特にブランディングを重視している場合は、商品・サービスに対するイメージを定着させることが期待できるため、アニメーション広告により得られる恩恵は大きいでしょう。 - 親しみやすい
イラストやアニメーションを効果的に使用することで、視聴者に親しみのある印象を与えることができます。商品やサービスの必要性をイラストやアニメーションで描くことで視聴者にも受け入れられやすいという点がメリットです。
広告という印象を与えにくいため、動画を繰り返し再生したり、商品・サービスページに遷移したりすることも期待できます。 - 映像(視覚)だけでも内容を伝えることができる
音声がなくても、視覚情報だけでも内容を伝えられることができます。
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で視聴することが増えているため、動画広告の再生も家だけでなく、電車やカフェなど音を出しづらい環境で行うことが想定されます。こういった場合も音声なしで内容が伝わるため、他の広告媒体に比べ、視聴してもらうチャンスを増やすことが可能です。 - 多言語展開がしやすい
上段で紹介したように視覚的に伝わる情報が多いため、アニメーションの動きや文字で内容を理解できるようにすれば、スムーズに多言語展開も可能です。
そのため、海外のマーケティングにも活かすことができます。 - 出演者のイメージに縛られない(実写型の動画広告に比べてイメージに縛られない)
実写型の動画広告は、出演者のスキャンダルや行動により炎上した場合、商品やサービスにも悪いイメージが及ぶリスクがあります。アニメーション広告ではそういった点の心配はありません。
アニメーション広告のデメリット
- 制作時間とコストがかかる
動画制作時間やコストが実写動画以上にかかってしまう場合があります。
アニメーションといってもさまざまな種類がありますので、目的に応じた制作動画を選択するようにしましょう。 - ブランドイメージと異なるものになる可能性がある
イラストやアニメーションを用いることでインパクトのある動画広告に仕上げることができますが、その反面、打ち合わせなどでイメージの共有が不十分だった際、思い描いていたイメージとは異なるアニメーション広告になってしまうこともあるでしょう。
想定していたブランドイメージとは異なるイメージを与えてしまうことも考えられます。
アニメーション広告運用のポイント
ここでは、アニメーション広告を制作・運用する上で心がけるポイントについてご紹介します。
目的とターゲットを明確にする
企画を考える上で大切なのは、目的とターゲットを明確にすることです。
既存の作品やキャラクターとコラボする場合、すでに熱量のあるファンにリーチすることが可能ですが、作品によってはファンの数やコアとなる世代の特性が異なったり、権利者の監修が必要になったりすることがあります。
また、オリジナルアニメを作成する場合、自社でコントロールできる範囲は広くなりますが、制作期間や効果が出るまでに時間が必要となるため、一定期間での成果を見込んでいる場合、社内の理解が得られにくい可能性があります。
多くの人との共同作業であることを理解する
アニメでも実写でもCMや広告を作る際、作品の制作をともなう場合は多くの関係者との共同作業になります。多くの人との共同作業では事業会社の考え方や、やりたいことを理解して実際に作業する制作者との間に立ってプロジェクトを牽引するプロデューサーが必要です。
制作会社を選択する際は、ある程度の経験を持っているプロデューサーがいる、など実績豊富な制作会社に依頼にするのがおすすめでしょう。
アニメーション広告作成ならジーアングルにおまかせ
商品やサービスのイメージや特性が伝わりやすいアニメーション広告は、ユーザーの目にもとまりやすく、親しみやすさもあるため、ブランディングを考えている企業にとって取り組むべきマーケティングの一環といえます。
ジーアングルでは、さまざまなアニメーション制作の実績があり、ジャンルも幅広く対応しています。制作する動画の種類やコンセプトにもとづいて、お客様の希望に寄り添った企画の提案を心掛けています。アニメーション広告制作をお考えの方は、ぜひご相談ください。
まとめ
アニメーション広告は商品やサービスの魅力をビジュアルと動きで発信できるツールであり、現在マーケティングの一環として注目されています。アニメーション広告のメリット・デメリットを理解した上で、成果の出やすい戦略を考えていくと良いでしょう。
規模関係なく制作の際は、多くの人が関わるため、経験の豊富なプロデューサーや制作実績のある制作会社に相談するのがおすすめです。アニメーション広告の制作相談はぜひジーアングルにご相談ください。