フィギュアの制作や建物の模型など、3DCGプリンターでの出力を行う際にはまず、3DCGデータを作ること、つまり3DCGモデリングが必要となります。その3DCGモデリングを外注で依頼する場合、どのようなやり取りや作業が必要で、どれくらいの期間を要するのでしょうか。
今回は、3DCGモデリングを外注で依頼する場合に必要な作業の流れや納期などについてご紹介します。
3DCGモデリングとは?
3DCGプリントに用いるデータに限らず、2次元(平面・画面)上で3次元的な視覚表現を行うためのデータの作成を指します。
3DCGデータがあれば、模型を作成しなくても実際にどのような物体が出来上がるかを、画面上で詳しく確認することが可能です。
最近では、3DCGデータを画面上で動かすことでより立体感・臨場感のあるアニメーションを作る技術も、珍しくないものになっています。
また、近年普及してきている技術が「3DCG(立体)プリント」です。3DCGプリンターで立体物を出力する際の造形データを制作する作業も3DCGモデリングに該当します。あくまで形作るためのデータを作る作業を表し、彩色や細かなテクスチャの表現などは含まれません。
依頼から発注・納品までに必要な手順
3DCGの作成には、求めるイメージなどの要望を詳細に伝える必要があるため、事前の打ち合わせを綿密に行わなければなりません。
ここでは、3DCGモデリングを依頼するにあたり、初回の連絡から発注・納品までに要するおおまかなやり取りや作業について順にご紹介します。
【1】初回の連絡
3DCGCADのデータの有無、ない場合は現物からの製作になるのか、写真やイラストなどからの製作となるのかなど、状況確認のためのさまざまな要項を伝えます。
各対応の可否や納期、費用見積もりなどに関する連絡をやり取りします。
【2】打ち合わせと正式発注
初回連絡で伝えた用件をさらに詰めるため、実際に打ち合わせを行います。
その時の状況や案件の種類によって一度の打ち合わせで済む場合もあれば、何度か打ち合わせが必要な場合もあります。その結果、図面や写真または現物、その他の資料などを発注先業者に預け、正式発注となります。
【3】確認・修正→完成・納品
正式発注後、発注先業者側でモデリング作業を行います。データが出来上がったら、確認用の画像モデルをいったん送付してもらい、色や形状などについて確認を行います。
修正する点があれば詳しくその要望を伝え、修正を行ってもらいます。
上記の確認・修正作業を経て3DCGデータが完成したら、正式納品となります。
3DCGモデリングを依頼する際の注意点
3DCGモデリングの技術は近年普及が進んではいますが、実際に受注・製作を行っている業者はまだまだ多くはないという現状です。
スムーズに作業を行ってもらえるよう、依頼までに注意点を押さえておきましょう。
納期は最短でも1カ月程度
実物や画像から3DCGモデリングを行う場合、求めるイメージや質感などについて細かな打ち合わせが必要となります。それらの期間も含めると、依頼から納品まではおそらく最短でも1カ月程度はかかると考えて準備を行った方がよいでしょう。
ただし、3DCGCADデータなどをすでに持っていて、あとはモデリング作業を行うだけという場合は多少納期を短縮できることもあります。
写真を基に3DCGモデリングを依頼する
現物がなく写真のみで3DCGモデリングの依頼を行う場合も少なくないでしょう。その場合は、写真の撮り方に多くの注意点があります。
「ピンボケしていないもの」という点はもちろんですが、「逆光にならない」「細部は別途アップで撮影」などの点は重要です。
これらに気をつけるだけで、3DCGモデルデータの出来栄えがずいぶん異なります。
おわりに
今回は、3DCGモデリングを外注で依頼する場合の流れや注意点をご紹介しました。
現時点で3DCGモデリングは製作できる業者やクリエイターに限りがあるため、価格や納期の速さだけで選んでしまった結果、納得いくクオリティーのデータが手に入らなかったとのトラブルに関する話題も少なくありません。
実績や評判などもよく確かめ、信頼できる相手に作業を依頼するよう留意しましょう。
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